生ごみ処理機といっても多くの種類があります。
この種類が多いので、購入に迷われているのかもしれません。
生ごみ処理機を簡単に分類すると次のようになります。
■電気生ごみ処理機
・乾燥式
・バイオ式
・ハイブリッド式(乾燥+バイオ)
■非電気生ごみ処理機
・バイオコンポスト(一般にコンポストと言われます)
・みみずコンポスト
もちろんそれぞれに製品があり、特徴がありますので、比較検討するのが大変になるのです。
まずどんな生ごみ処理機があるのか簡単にご説明します。
生ごみ処理機には数千円から手に入るものもあれば、10万円を越えるような商品もあります。
いずれにせよ自治体の回収には費用を払う必要がありませんからわざわざお金を出してまで、購入使用とは思わないのかもしれません。
また、どの生ごみ処理機にもいえることですが、電気式なら手間は少ないけど電気代やメンテナンスが必要ですし、非電気式の場合には、毎日の攪拌や、温度や湿度管理など手間が非常にかかります。
当たり前のことですが、電気式生ごみ処理機を使えば、それだけ電力消費が増え、二酸化炭素排出の増大を招きます。
自治体回収の場合にも、ごみ収集や運搬、燃焼、残灰の埋立などでガソリンや重油を使いますから、こちらも二酸化炭素の排出につながっていますが、一般的には生ごみ処理機を使うほうが、二酸化炭素排出量は増えてしまうようです。(これに関しては多くの議論があります)
生ごみ処理機によって処理されたあとは、堆肥になるので、ガーデニングに使えると言うメリットが強調されていることもありますが、電気式の生ごみ処理機の場合には、そのままでは堆肥にならないようです。
堆肥にするためには、土に混ぜて2週間から場合によっては3ヶ月程度も寝かせておく必要があり、その面倒さを嫌う方も多いようです。
このように、生ごみ処理機にはメリットデメリットが多くあり、ライフスタイルに合った生ごみ処理機を選ぶ必要があります。
次に、それぞれの生ごみ処理機についてご説明します。
一般に「コンポスト」と呼ばれることもあります。
バイオコンポストには好気性バイオコンポストと嫌気性バイオコンポストと分けられますが、生ごみ処理中には、好気性細菌も嫌気性細菌も水分と温度、酸素量によって生まれたり、消滅したりしますので、分けることができません。
「EMぼかし」を使う生ごみ処理方法では、好気性と嫌気性の両方の細菌がうまく使われています。
好機性細菌は酸素を多く必要としますが、分解能力が非常に高く、うまくいけば生ごみのほとんどを素早く分解させることができます。
一方で嫌気性細菌は処理時間が遅く、また悪臭を放つために、虫をよせつけるという問題があり、あまり好まれていません。
一般にコンポストといわれるのは、好気性バイオコンポストのことで、簡単なポリ容器やダンボールに、副資材といわれる、おがくずやピートモス(通気性、保水性の高いコケ)、もみがらなどを入れたものです。
副資材は、コンポスト内に好気性細菌が活動しやすいように、水分や酸素量を調整するために追加します。
バイオコンポストは費用が安く、電気も使わないことで人気があります。
ただし、好気性に保つために、生ごみの水切りや細分化、土の切返しなどの手間がかかります。
雨が多かったり、気温が低いところでは、嫌気性になりがちです。
もし嫌気性になると、悪臭が出たり、虫が発生したりとご近所の迷惑になることになりますし、分解時間が比較的長いために、いくつか場所を準備する必要もあります。
みみずコンポストとは、まず生ごみをみみずに食べてもらって、そのあと、土中の微生物にみみずの糞を分解してもらうというしくみのコンポストです。
微生物だけで生ごみを処理するようにしようとしても、微生物は生ごみを噛み砕いたり、すりつぶしたりすることができないので、分解に時間がかかってしまいます。
自然界では、動植物の死骸などはまずミミズなどの小動物が食べ、その糞を、微生物が分解します。
同じような環境を整えたのが、みみずコンポストと言えるでしょう。
みみずコンポストは比較的小さな箱に数百匹の「シマミミズ」を入れ、そこに生ごみを入れていきます。
みみずコンポストは、分解速度が速く、電気を使わないというところが特徴で、海外では人気が高いのですが、日本では「みみず」を嫌がる方が多いのか、普及度合いは少ないようです。
みみずも生き物ですから、温度や水分量、換気をまちがうと死んでしまうことがあったり、虫よけが必要であったり、手間がかかるという課題もあります。
みみずコンポストをされている方の体験談を読むと、ハエが卵を生みつけ、知らないうちにみみずコンポストが、うじ虫コンポストに変わっていたという話もあり、虫対策には気を配ったほうがよさそうです。
ちなみに私は、ミミズコンポストを使おうと計画しましたが、みみず嫌いの家族の大反対で断念しました。
みみずコンポストをご自分で作られる方は安くできますが、市販のみみずコンポストは、ミミズも入れておおよそ3万円程度かかります。
バイオコンポストと比べると少し高い感じがしますね。
電気式生ごみ処理機には、大きく乾燥式と、バイオ式の2種類があり、さらにこれらを合わせたハイブリッド式があります。
乾燥式とは、生ごみに含まれる水分を電気の力で乾燥させる生ごみ処理機のことで、おおよそ容量が15%くらいにまで減らすことができます。
家電メーカーがおよそ3万円から5万円程度の価格で販売しています。
あとでご説明するバイオ式生ごみ処理機は5万円から10万円しますので、それらと比べるとお得感がありますが、乾燥式はただ温風を当てて水分を無くしているだけですので、電気を大量に消費します。
消費電力も800W 程度もあり、ドライヤー級の消費電力です。
水分を電気で飛ばすには、このくらいの消費電力が必要なのです。
また、何より乾燥式は生ごみ自身を分解することがありません。
ですから、乾燥式生ごみ処理機で処理された処理物に水をかけると、また元の生ごみに戻ってしまという例もあります。
乾燥式生ごみ処理機でできた処理物を堆肥にできるという話もあります。
しかし、処理物を土に混ぜ、適量の水分を与えるということで微生物が分解して堆肥になるわけですから、それなら始めから生ごみを堆肥化するバイオコンポストを使えばよく、乾燥させてまた水を与えるというのは矛盾を感じます。
生ごみを乾燥化させることで容量が減り、軽くなるので、そのまま燃えるごみとして処理される方も多いと聞きます。
ごみの減量というメリットはあるものの、エネルギー消費が多く、またその他の生ごみ処理機の環境配慮と比べて、見劣りがします。
乾燥式と違い、バイオ式はバイオの働きで生ごみを分解します。
バイオコンポストでご説明したとおり、微生物に生ごみを分解してもらうには、微生物が活発に動けるように、水分や温度、換気など多くの環境を作ってあげる必要があります。
この微生物が働きやすい環境を電気の力で助けるのが、電気バイオ式生ごみ処理機です。
定期的に生ごみと補助材を攪拌しますので、24時間電気を消費するのですが、消費電力は100W から150W 程度で、一ヶ月の電気代でみても、200円から400円程度と、乾燥式と比べればエネルギー消費は非常に少ないものです。
投入した生ごみは微生物の力でほぼ分解されて、消滅します。
乾燥式と比べると、屋外に置くものが多く、キッチンに置いてすぐにポイというわけにはいきませんが、音は静かで、多少臭いがあるようです。
補助材は定期的に入れ替えたり、追加する必要はありますが、少し電気の力と多大なる微生物の力を借りることで、生ごみをほぼ完全に分解できるのですから、魅力的だと思います。
面白いことに、バイオコンポストやバイオ電気式生ごみ処理機をご利用の方は、微生物のことを「バイオ君」とか、「バイオちゃん」と愛称をつけて呼び、分解することを「分解してくれる」とか「食べてくれる」などのように親しみを持って呼ぶのです。
まるで、ペットを飼っているように、微生物を飼っている気分なのでしょう。
生ごみ処理機を延々と比較してきました。
乾燥式を除けば、すべて微生物の力を借りるものですね。
微生物って本当にすばらしいと思います。
お住まいに庭があったり、多少手間をかけてもよいなら、バイオコンポストやみみずコンポストがよいと思います。
集合住宅などお隣が気になるような場所で、なかなかお時間がとれないなら、電気式バイオ生ごみ処理機がおすすめです。
いずれにせよ、自治体のごみ回収にわざわざ出さずに、ご自分で生ごみを処理する方法があること、すでに多くの方がご家庭で生ごみを処理されていることなどを知っていただいて、ライフスタイルに合わせて微生物を感じる生活を楽しまれてはいかがでしょうか?
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